水道管劣化の原因と耐用年数

錆びない鉄はありません。築年数が経過した建物の多くは、配管の鉄の部分に水道水が直接触れてしまう為に、その鉄の部分が酸化して赤錆で劣化し、以下の症状を引き起こしてしまいます。

・配管閉塞
・赤水
・漏水

特に建物の隠蔽部分で漏水が起こると修繕工事はとても困難で費用も莫大です。

一般に水道管の耐用年数は30年とされ、国土交通省のガイドラインでは更生工事は19~23年、更新工事は30~40年となっており、それを目安にマンションの長期修繕が計画されていますが、管種・水質・施工方法・使用状況などにより、同じ築年数の建物であっても劣化の仕方は均一ではなく、築20年未満の建物でも赤水や漏水の症状が出る場合もあります。

現在主流の管種の劣化状況

ライニング鋼管(VLGP管)

昭和46年頃に鉄管(鋼管)の内面を樹脂(ビニール)でコーティングしたライニング鋼管(VLGP・VLP)が誕生します。
しかし、下図の様にこの管種はエルボ等の継ぎ手部分(ネジ部分)が直接水に触れるため、ここからサビが発生し赤水・漏水等の問題が起こります。

コア内蔵継手

上記の状況により、継ぎ手部分の弱点を補う部材のコア内蔵継手(コア継手)が開発され平成10年頃に一般に流通しました。
この部材を使用すればたしかに錆びにくいのですが、少し捻じ込みの甘い箇所があればそこから水が浸入し劣化が進行するので、コア継手仕様の場合でも鉄管(鋼管)であれば劣化対策が必要といえます。

水道管の劣化対策の現状

1.水道管全体を取り換える更新工事
2.水道管内の錆も樹脂被膜も削り取り新たに樹脂を塗布する更生工事

現状、一般的にはこの2択です。
1.の水道管を取り換える更新工事は根本的な解決策ではありますが、費用面での負担が大きく、工期は長く、外部への露出配管にすると外観・意匠を損ねる可能性もあります。

2.の樹脂を塗布する更生工事(ライニング工法)は、更新工事より費用は抑えられますが、配管内に塗られる樹脂の乾燥が不十分な場合、フェノールAという発がん性物質の溶出が懸念されます。
また、配管へのダメージも大きく2度目の施工が出来ないケースが多いです。

これら従来の2つの工法とは異なる、第3の工法とも呼ばれる工法で、防錆関係の学会では「物理処理方式」と分類される工法があります。

代表的なものは、
・電気を用いた方法
・磁石を用いた方法
・配管マグネタイト工法

など数種類あり、従来の工法と比較すると費用が大幅に抑えられます。

代表的な水道管劣化対策の比較表

※50世帯の集合住宅の場合
工法施工概要概算費用工事期間効果持続期間留意点
更新工事
(交換工事)
古い配管を撤去し、新しい配管に取り換える。または新しい配管を露出配管で施工する。

配管が新品になるので即効かつ根本的解決法。
5,000~8,000万円
100~200万円/世帯
2~3ヶ月約20年コストが非常に高い。
工期が長く住み替要。
大量の廃棄物が発生。
露出配管の場合は建物の外観が悪くなる。
更生工事
(ライニング工法)
配管の赤錆をサンド研磨で削り取り、配管を樹脂でコーティングする。1,500~2,000万円
30~40万円/世帯
1~1.5ヶ月約10年(保証期間)配管へのダメージがある。
樹脂の乾燥が不十分な場合、臭いや環境ホルモン溶出の懸念がある。
劣化の激しい管には使用不可。
2度目の施工は不可能
配管マグネタイト工法
(酸化被膜工法)
給水管にBWを設置し、酸化速度が遅くなる事で既にできてしまった赤錆を黒錆に変えて、劣化部分を修復する。

費用が安く、工期も短い。排水管にも効果波及。
400~600万円
6~8万円/世帯
半日~1日半永久的即効性に欠ける。
磁気式装置設置給水管に磁石の装置を取り付け水を磁気処理することで赤錆ができにくい環境を配管内に作る。

比較的費用が安く工期も短い。断水なしで施工できる製品もある。
500~1,000万円
10~20万円/世帯
半日~1日半永久的数年おきに磁界の方向を変える必要がある。
配管長の50mごとに装置設置が必要。
流速が低いと効果がない。
効果の持続時間は数日で終わる。軟水では効果が低い。
即効性に欠ける。

第三の工法 配管マグネタイト工法とは

BW水改質装置を大元の給水管及び貯水槽に設置することで、水の質が変わり、鉄の酸化速度が抑制され、配管内部に発生している赤錆が黒錆に変化します。
黒錆に変化する事で赤錆による配管の閉塞や赤水の症状も改善されます。
また、水道管の劣化で最も怖いのは漏水ですが、配管の肉厚が失われて漏水寸前の箇所は、黒錆で修復されるので漏水のリスクを回避できます。

低コスト・短工期・メンテナンスフリー、建物の寿命まで配管の延命が可能となる工法です。
・NETIS 登録番号KT-160125-VR
・日本水道協会 JWWA 認証登録番号 Z 92
・日、米、欧、シンガポール、マレーシア特許取得済

水改質装置 BWΩ

上記のとおり、「配管マグネタイト工法」は、持続性・コストに優れた、環境・人にやさしい水道管の劣化対策です。

T.K.K.エボリューションのその他の水道管劣化対策

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